はじめに

前回は税務の注意点で定款の作成についてでした。今回は、定款の作成の注意点と申告が必要になる収益事業についてご説明します。この点は税務申告が必要になるかどうかの重要な点です。

一般社団法人は資本金も不要、最初2名いれば設立しやすいということは、おわかりになったと思います。
そして設立後も申告が不要になるのは、非営利性が徹底された法人と共益的活動を目的とする法人でさらに、収益的事業がなければ課税されません。申告も不要です。
これ以外の社団法人は全所得課税といって(すべてが課税される)普通法人と同じ税金の計算になります。

判断の順番は

定款を確認してください

確認する意味は非営利型なのに私物化しているかどうかを判断します

非営利型が徹底された法人

共益的活動を目的とする法人

特別利益とはこのようなことです

法人を運営する上で収益的事業がなければ申告不要です
決算期ごとに収益的事業があったり、なかったりする場合には異動届を提出します

本日はこの収益事業とはなにかについて、ご説明したいと思います。注意:財団法人も同様ですが、今回は一般社団法人に焦点をあてて説明します。

収益事業とはなにか

収益事業の種類

非営利型から一般 または 一般から非営利型に変更されたときには

 

一般社団法人の税務の届出

一般社団法人を設立したとき

設立時に非営利型法人の要件に該当していないとき
・法人設立届出書(設立の日以後2月以内に提出する必要があります)

設立時に非営利型法人の要件に該当しているとき
・「法人設立届出書」の提出は必要ありません。
・設立と同時に収益事業を開始する場合は、「収益事業開始届出書」を提出する必要があります。

収益事業を開始したとき

・収益事業開始届出書
(収益事業を開始した日以後2月以内に提出する必要があります。)

行政庁から公益法人認定法の公益認定を受けたとき

・異動届出書
(公益認定を受けた日以後速やかに提出する必要があります。)

非営利型法人となったとき

・異動届出書
・一般社団法人が非営利型法人となった後、速やかに提出する必要があります。

収益事業を行っていないものが普通法人に該当することとなったとき

・普通法人となった旨の届出書
(普通法人に該当することとなった日以後2月以内に提出する必要があります。)

収益事業を廃止したとき

・収益事業廃止届出書
(収益事業を廃止した日以後速やかに提出する必要があります。)
次回は非営利型となった一般社団法人の決算を弥生会計でする方法をご紹介します